紅茶農園 アーリーモーニング

岡山県新見市大佐。中国山地の奥深い東向きの斜面に広がる紅茶農園。農園敷地は約2ha。紅茶農園には紅茶をつくるための紅茶工場も併設、英国庭園や紅茶専門店でゆっくり過ごしていただける場所もご用意しております。

冬は雪が積もり、春は遅く霜が降り、夏は暑く、秋の訪れは早い…。1年を通して気象条件が目まぐるしく変わるだけでなく、1日の中でも朝夕の寒暖差やお天気までも変化が激しいこの場所でなぜ紅茶をつくろうと思ったか。私が目指した紅茶とは、先ず香りがよく、しっかりとした味を持ち、水色(すいしょく)は透き通るような輝きを呈する紅茶。紅茶のシャンパンと称されるダージリンのような紅茶。

そのためにダージリンのような気象条件と地形を有した土地を探すことからはじめました。

そして巡り合ったのがこの土地。岡山県新見市大佐。中国山地の奥深いこの土地に移住したのは1998年のことでした。翌1999年にペンションと紅茶専門店を開業しました。紅茶農園の開園までには時間がかかり、さらに6年の歳月が流れました。

物語は、山の土地を開梱し、苗を1本1本手植えするところから始まりました。この地に移住して20年以上の歳月が経ちました。やっと紅茶の樹たちは成長して農(みのり)を与えてくれるようになりました。

アーリーモーニング

東向きの斜面に広がるアーリーモーニング紅茶農園。農園の1日はまず雲海から始まります。早朝、麓(ふもと)では、冷たい川の水と太陽に温められた地熱で生じた雲海が生まれ、太陽によって温められた上昇気流によって雲海は霧になって瞬く間に紅茶農園を覆います。早朝の気温は低く、昼間は急激に気温が上昇し夕方には涼しい風が吹き始める。1日の気象条件が目まぐるしく変化していく中で紅茶の樹たちはゆっくりと20年に近い歳月を費やしながら成木へと成長してまいりました。そして今、やっと美味しい紅茶になる素敵な葉の農(みのり)を与えてくれるようになりました。

なぜ紅茶か?

ヨーロッパでは大人の時間と場所、子どもの時間と場所は区別されることが多いように思います。また、大人の時間にはお酒も供されることが多い。紅茶の国と呼ばれるイギリスではおもてなしは我が家にお招きしてお茶を飲むことが最上という風習がありました。その場にお酒はなく、大人も子どもも共にテーブルを囲み紅茶を飲むことが家族であってもお客様がご一緒でもティータイムを共に過ごすことがとても大切にされました。

もともと幼稚園教諭、保育士を経て社会教育主事として教育委員会で勤務していた私は、誰でもテーブルを囲み家族や友人、お客様と過ごす最上のもてなしこそ、紅茶なのだと気づいたのでした。

紅茶さえあれば、みんなで豊かな時間を過ごすことができる。こんな素敵なことは他にはないように感じました。この素敵な紅茶という飲み物とその文化に魅了され、紅茶に人生を捧げることになりました。

現在は子どもから大人までみんなが楽しめる紅茶の魅力を伝えたいと、紅茶教室や講演、ラジオ等でもお仕事をさせていただく機会を与えていただいています。

〜紅茶は「農」である。土に触れずして紅茶は語れない〜が座右の銘。いつかは自分の手で紅茶をつくり、多くの方に楽しんでいただきたいとの思いから紅茶農園の物語は始まったのでした。

アーリーモーニングの名前の由来

イギリスの紅茶の風習の中にアーリーモーニングティーという習慣がございます。夫が妻のため、早朝に紅茶をベッドまで運ぶというもの。ベッドティーとも申します。寒い冬となれば紳士たる男子が紅茶をいれる。そして愛する人のもとへ紅茶をとどける。優しさの象徴として紅茶は欠かせないものなのです。紅茶を志すものとしてこの気持ちは忘れないぞという思いと、東向きに面した我が農園はいつも日の出とともに始まります。早朝(Early Morning)こそ、農園とお店の名前にふさわしいと思っています。

それに、自分の名前(EIJI .MIYAMOTO)のイニシャルもE .Mだしね。

紅茶ブランドEIJI MIYAMOTO について

自分の名前を紅茶のブランドにするのはとても勇気のいることでした。しかし、自分の手で紅茶をつくり、紅茶の魅力を多くの方にお伝えする仕事をしていくうえで、自分のつくる紅茶に責任を持たねばならない。
その思いから敢えてEIJI MIYAMOTO といたしました。

これからさらに様々な紅茶を製品化していく計画を進めています。
どうぞご期待ください!